「底地」って何?/トラブルはなぜ起こるの?
「底地」は、「そこち」と読みます。
その言葉の意味するところを知っているかどうか以前に、初めて聞いたという人もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は私(事務員)も、不動産会社に勤めるまで「底地」というのを知りませんでした。
しかし、この業界に入り、不動産に関する相談を日々いただくなかで、この「底地」ついてお悩みを抱える方が非常に多いことを知りました。
「底地」あるいは、後に説明する「借地」に関する相談。
これらは、私ども東海住宅がお客さまからいただく不動産相談の、トップ3以内に常に入っているほどです。
底地とは
「底地」の説明の前に、「借地(しゃくち)」はご存じでしょうか?
「借地」は漢字からしてイメージしやすく、「底地」よりかは耳馴染みがある人が多いのでは?と思います。
「建物の所有」を目的に、地代を払い、第三者から土地を借りる権利を「借地権」といいますが、
この場合の、借りた土地(=借地権が設定されている土地)が「借地」です。
対して「底地」(あるいは底地権)を説明しようとすると、
「借地権が設定されている土地」に対する、土地所有者の権利
という感じになるのですが・・・
言葉で説明すると非常にややこしいですね。
↓図にしてみました。
土地を貸している側は、「借地権設定者」や「底地人」や「地主」などと呼びます。
「地主」はよくドラマなどで「ジヌシさん」とか言われて登場する「地主」です。
まとめると、ここに一つの土地があったとして、
・「地主」から見ればその土地は「底地」
・「借地人」から見ればその土地は「借地」
という表現になるのです。
何故トラブルが起こるのか?
立場の違いから表し方が「底地」になったり「借地」になったりするだけで、物理的には同じ土地のことを指します。
つまりこれは同じ土地の上で、
「底地権いう権利」と「借地権という権利」が、表裏一体にぶつかり合っている状態
ともいえます。
この、表裏一体となっている権利関係。
特に問題が起こらず潜在化しているうちは良いのですが、一度互いの要望や主張が抗衡しだすと、当人同士では解決が厳しいほど関係が悪化してしまうケースも往々にしてあります。
権利関係がこじれてしまうということは、すなわち人間関係がこじれるということ。
私共は、地主の立場の方・借地人の立場の方、どちらの側からもお話を聞く機会がありますが、トラブルは主に以下のようなきっかけから発展します。
●地代に関して
⇒他方からの増減の申し入れに対し承服できないとしてトラブルに発展
●借地権の更新料、譲渡承諾料、建物の建替や増改築時の承諾料、立退料などに関して
⇒他方が支払いを拒否したり、金額面で折り合いがつかずトラブルに発展
●借地条件に関して
⇒条件違反が発覚したことによりトラブルに発展
総合的に見て、
・相続が絡み今までの人間関係が変わった場合
・土地上の建物が古くなった場合
などにこれらきっかけが顔を出し、折り合いがつかずにトラブルとなるケースが多い印象です。
しかし、底地となれば、自分の土地だとしても自由に活用ができません。
一般的に地代収入は低廉であり、固定資産税の支払いも考えると、「収益性に劣る不動産資産」であることが多いと思われます。
反対に、
借地人にとっては土地はあくまで建物敷地としての「利用権」で、半永久的な地代の支払いや、他人の土地ゆえの遠慮もあり、マイホームの実感は持てません。
互いの根底に相反する思いが元々ある土壌に、長い年月がその思いを熟成し、現状に嫌気がさしてくる頃に、上記のようなきっかけが糸口となり関係が綻び始めるのでしょう。
「なんとかしなきゃ」と、今、漠然とでも思っているのであれば、重い腰を上げるのは早い内に越したことはありません。
とにかく一度、専門家に相談してみることをお勧めいたします。
私共 (株)東海住宅は、名古屋市北区にある地域密着型の不動産会社です。
名古屋市内はもちろん、市内近郊や近隣他県を含む愛知県全域の不動産を対象に、「仲介」にも「買取」にも両方対応しています。
無理な提案や、ノルマ重視のしつこい営業、強引でお客さまの意にそぐわない進め方は、自分がされたら嫌ですし意味も得るものも無いため、私共は一切しておりません。
底地や借地に関する問題をはじめ、不動産売却に係るあらゆるお悩みやお困りごと・ご相談は、何でも遠慮なくお気軽にお話ししてくださればと思います。
「東海住宅に任せてよかった」と思っていただける仕事をすることを第一信条にしていますので、安心してお任せください。