令和8年度 税制改正大綱のポイント~不動産関連~

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2026年01月26日

令和8年度 税制改正大綱のポイント~不動産関連~

『令和8年度 税制改正大綱』のポイントを、主に不動産関連の身近なものに絞ってまとめてみました。

※本内容は、令和8年度税制改正大綱等に基づいており、あくまで改正案です。税制関連法案は、政治情勢に変動がない限り例年3月末頃に成立見込みです。
 
税制改正大綱
★低未利用地の適切な利用・管理を促進するための特例措置(100万円控除)の延長
人口減少が進展し利用ニーズが低下する土地が増加する中で、新たな利用意向を示す者への土地の譲渡を促進し、適切な利用・管理の確保と、さらなる所有者不明土地の発生を予防するため、個人が保有する低額な土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特例措置が、以下のとおり延長されます。

令和10年12月31日まで3年間延長
 

◆特例措置の概要◆
 
①個人が、譲渡価額が500万円以下であって、都市計画区域内にある一定の低未利用地を譲渡した場合に、長期譲渡所得から最大100万円を控除する特例措置
 
・譲渡前に低未利用地であること及び譲渡後に買主により当該物件を利用する意向があることについて、市区町村の確認が必要
・更地のみではなく、空き家等の建物を有する場合についても対象
・所有期間が5年を超えるものに限る
 

②以下の低未利用地は、譲渡価額の要件の上限が800万円
 
・市街化区域又は非線引き都市計画区域のうち用途地域設定区域に所在する低未利用地
・所有者不明土地対策計画を策定した自治体の都市計画区域内に所在する低未利用地
※適用対象となる低未利用地等の譲渡後の利用要件に係る用途について、コインパーキングは除外
★住宅ローン控除の制度見直し及び適用期限の延長
令和12年12月31日まで5年間延長

 
次の各種見直しを行った上で、適用期間が5年間延長されます。

◆改正内容◆

・控除期間
既存住宅であって、長期優良住宅・低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅の場合、13年に拡充(その他住宅は、10年)

・借入限度額
入居年、住宅の環境性能、新築既存の区分等に応じて段階的に設定。さらに子育て世帯等については借入限度額を上乗せ(下図参照)

※省エネ基準適合住宅は、2,000万円(子育て世帯等は3,000万円)
但し、新築住宅については、2027年までに限り対象とする(但し、2027年末までに建築確認を受けたもの等は2,000万円×10年)

・床面積要件
新築住宅、既存住宅ともに40㎡以上に緩和(但し、所得1,000万円超の者及び子育て世帯等への上乗せ措置利用者は50㎡以上)

・立地要件
(令和10年入居分から)土砂災害等の災害レッドゾーンの新築住宅は適用対象外(建替え・既存住宅・リフォームは適用対象)
★新築住宅に係る固定資産税の減税措置の見直し及び延長
令和13年3月31日まで5年間延長

 
新築住宅に係る固定資産税を3年間(マンションについては5年間)2分の1に減額する特例措置について以下の見直しを行った上、適用期間が5年間(令和13年3月31日まで)延長されます。

 戸建  3年間 税額1/2減額 
 マンション  5年間 税額1/2減額  

 
◆改正内容◆

①床面積要件の上限を240㎡以下(現行:280㎡以下)とする

②床面積要件の下限を40㎡以上(現行:50㎡以上)とする
但し、東京都の特別区の区域内の都市再生特別措置法に規定する特定都市再生緊急整備地域については、その下限を50㎡以上に据え置く

③災害危険区域等 
※1内において新築された住宅及び市街化調整区域内にある土砂災害警戒区域等
※2内において新築された住宅については、特例の適用対象外とする

④その他所要の措置を講ずる

※1…災害危険区域等とは、一定の災害危険区域、地滑り防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、土砂災害特別警戒区域及び浸水被害防止区域をいう
※2…土砂災害警戒区域等とは、一定の土砂災害警戒区域、洪水浸水想定区域、雨水出水浸水想定区域及び高潮浸水想定区域をいう
※③の改正は、令和11年4月1日以後に新築された住宅に係る固定資産税について適用する
 
 
★土地の売買に係る登録免許税の軽減税率の延長
令和11年3月31日まで3年間延長

 
土地売買の所有権移転登記に係る登録免許税の軽減税率の特例措置の適用期限が3年間(令和11年3月31日まで)延長されます。

  所有権の移転登記  2%→1.5%に軽減
 
 
★宅地建物取引業者等が取得する新築住宅の取得日に係る特例措置及び一定の住宅用地に係る税額の減額措置の期間要件を緩和する特例措置(不動産取得税)
令和13年3月31日まで5年間延長


◆特例措置の概要◆
 
・新築住宅を宅建業者等が取得したものとみなす日を住宅新築から1年(本則6ヶ月)を経過した日とする特例措置
・新築住宅用土地に係る不動産取得税の減額措置について、土地取得後住宅新築までの経過年数を3年(本則2年)とする特例措置
 
 
★長期保有土地等に係る事業用資産の買換え等の場合の課税の特例措置の見直し及び延長
令和11年3月31日まで3年間延長


10年超保有する事業用資産を譲渡し、新たに事業用資産を取得した場合、譲渡した事業用資産の譲渡益について、原則80%(一部75%・70%)の課税繰延べを認める措置が以下の見直しを行った上、延長されます。

◆改正内容◆
 
長期所有の土地、建物等から国内にある土地、建物等への買換えについて、買換資産のうち、建物及びその附属設備を特定施設の用に供される建物及びその附属設備に、構築物を特定施設に係る事業の遂行上必要なものに、それぞれ限定する
<資産の所在に応じて繰延割合を変更> 
  譲渡資産   →   買換資産  繰延割合
三大都市圏外 三大都市圏内   75%
 三大都市圏外  東京23区内   70%
<本社移転の場合>
三大都市圏外東京23区内 60%
 東京23区内  三大都市圏外  90% 
★居住用財産の買換え等にかかる各種特例措置の見直し及び延長
令和9年12月31日まで2年間延長


~譲渡損が生じた場合~ 
 
①居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除 ▶2年間延長、見直し※1
住宅の住替え(買換え)にあたって譲渡損失が生じた場合であって、買換資産に係る住宅ローン残高があるときは、譲渡損失額を所得金額の計算上控除(以降3年間繰越控除)できる制度

②特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除 ▶2年間延長
住宅を譲渡した際に譲渡損失が生じた場合であって、譲渡資産に係る住宅ローン残高が残るときは、住宅ローン残高から譲渡資産の売却額を控除した額を限度に、所得金額の計算上控除(以降3年間繰越控除)できる制度

 
~譲渡益が生じた場合~

③特定の居住用財産を買換え等した場合の譲渡益課税の繰延制度 ▶2年間延長、見直し※1
住宅の住替え(買換え)にあたって、譲渡資産に係る譲渡益に対する課税について、買換資産を将来譲渡するときまで課税を繰り延べ(※)する制度
※譲渡資産の売却額が買換資産の取得額以上の場合は、その差額分について譲渡があったものとして課税

 
※1◆改正内容◆

上記のうち、①、③について、買換資産が建築後使用されたことのない家屋である場合の要件に、その家屋を令和10年1月1日以後に居住の用に供したとき又は供する見込みであるときには、その家屋が災害危険区域等内に存するものでないこととする。
上記改正は、令和8年1月1日以後に行う譲渡資産の譲渡に係る買換資産について適用する。
 
 
★その他適用期限を迎える各種特例措置の延長
①既存住宅の耐震・バリアフリー・省エネ・三世代同居・長期優良住宅化・子育てリフォームに係る所得税の特例措置
▶床面積要件を一部見直しの上、令和10年12月31日まで3年間延長
 
②既存住宅の耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化リフォームに係る固定資産税の特例措置
▶床面積要件を一部見直しの上、令和13年3月31日まで5年間延長
 
③省エネ性能等に優れた住宅の普及促進に係る特例措置(不動産取得税・固定資産税)
▶床面積要件を一部見直しの上、令和13年3月31日まで5年間延長
 
④老朽化マンションの建替え等の促進に係る特例措置(登録免許税・不動産取得税・所得税・法人税等)
▶一部要件を見直しの上、
・所得税・法人税等(軽減税率等)…令和10年12月31日まで3年間延長
・登録免許税・不動産取得税…令和10年3月31日まで2年間延長
 
⑤優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の税率軽減の特例
▶一部要件を見直しの上、令和10年12月31日まで3年間延長
 
⑥法人の土地譲渡益重課制度及び個人の不動産業者等に係る土地譲渡益重課制度の適用停止措置
▶一部要件を見直しの上、令和11年3月31日まで3年間延長
 
⑦特定住宅被災市町村の区域内にある土地等を譲渡した場合の2,000万円特別控除
▶一部要件を見直しの上、令和11年3月31日まで3年間延長
 
⑧災害ハザードエリアからの移転促進のための特例措置(登録免許税)
令和11年3月31日まで3年間延長
 
⑨相続税等の納税猶予を受けた農地を公共事業の用に供するために譲渡した者に対する利子税の免除特例措置
令和13年3月31日まで5年間延長
 
 
★その他 住宅及びその土地に係る不動産取得税の課税標準等の特例措置の拡充・見直し
下記の、拡充及び見直しが行われます。

◆改正内容◆
①床面積要件の下限を40㎡以上(現行:50㎡以上)とする
※但し、令和13年3月31日までの間、東京都の特別区の区域内の都市再生特別措置法に規定する特定都市再生緊急整備地域については、その下限を50㎡以上に据え置く
 
②災害危険区域等内において新築された住宅及び市街化調整区域内にある土砂災害警戒区域等内において新築された住宅並びにその土地については、本特例の適用ができないこととする
※上記の改正は令和11年4月1日以後に取得された住宅及びその土地に係る不動産取得税について適用
 
③その他所要の措置を講ずる
 
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